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読書コミュニティー恵庭市

 4日は苫小牧市を訪ね、都市計画とウトナイ湖の野生鳥獣保護センターの活動を視察しました。同じラムサール条約仲間ですが、環境省直轄の予算を柱に何と40人のスタッフで運営されており、!?でしたが参考にすべき点をいくつか持って帰ります。

 空港で市長会の一行と分かれ、レンタカーで恵庭市図書館の取り組みを視察に参りました。札幌と千歳の間にある街ですが、子ども達に起こる様々な問題に対し、図書館活動を通じて解決を模索する「読書コミュニティー」を標榜される街です。「本」によって勇気付けられることや人生を導いてもらうことがあると図書館長出身の市長さんがマニフェストでも明確に謳いあげ実行されています。

 まず、ブックスタートで9・10ヶ月検診の赤ちゃんに、絵本との出会いを提供し、更にその1年後にも絵本を贈り、同時にお母さんの出ていける・相談できる多様な場を作っておられます。健康福祉分野との連携は勿論のことですが、何とここはボランティアグループが33団体約400人もおられ市民力での取り組みがドライブしています。

 一番感心したことは、学校図書館の読書環境を高めるために、嘱託司書の配置と本の購入などを市立図書館の予算とイニシアティブで進めておられることです。特に調べ学習には最新のものが必要だが、学校の本は古いものが多いので利用されないと力説されました。確かにロシアがソ連では具合が悪いし、レッドデータブックなども最新でないといけません。この7月からは図書館と学校図書室のITシステムを統合され進化中です。子どもたちが年間100冊読む環境を愛情溢れる配慮で進めておられ、朗読会は2日に1回の割、赤ちゃん室の隣に子どもトイレがあるなどソフト・ハード共に人柄の良い熱心なスタッフが支えておられました。

 高島市は5万人規模の自治体では市民一人当たりの貸し出し冊数が全国4位です。市役所通信簿で最も市民満足度が高かったのが図書館サービスでした。高島市も市民の皆さんと熱心なスタッフが協働し、市を挙げて一層豊かな読書環境を創って行きたいですね。
by hi-kaito | 2007-10-05 15:56
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