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中央分水嶺 高島トレイルデビュー

 「全国トレイルサミット2007in高島」がマキノ高原を中心に開催され、80kmのロングトレイルが誕生しました。昨日のエクスカーションでは雨模様にも負けずマキノ、今津、朽木の分水嶺トレイルに別れ約200人が歩きました。本日28日は、午前中のショートハイク、午後はマキノ高原の木造体育館でシンポジウムというプログラムで、約百人のご参加がありました。

 シンポジウムの基調講演は、まず日本トレッキング協会の川嶋辰彦会長が「トレイルづくりと地域活性化」と題して、ウィーンの森を守ったヨーゼフ・シェッフェルの「穏やかな説得」と市民が自然に対する認識を深めていき、法を無効にしてまで森を守った事例をご紹介くださり「創造的自己満足」という表現を用いながら「感動・感謝・朗らかさ、爽やかさ」が累積的に膨らんでいく自然体験の素晴らしさを格調高く語ってくださいました。

 続いて、アパラチアントレイル3500kmを187日間で歩き通された加藤則芳さんによる「自然を尊ぶ心・人を敬う心」と題した講演を聞きました。社会的人間である前に自然人としての能力が大事と説かれ、自然との対話が人格を高めるお手本のような方だと思いました。また、アメリカの自然保護の父、ジョン・ミューアを深く尊敬・研究され、自然を守るために、マナーよくより高いレギュレーションで自然を楽しむ人を作っていくトレイルの意義を語ってくださいました。

 根室フットパスと信越トレイルの事例には大いに啓発されました。中村達さんのコーディネートによるシンポジウムは、アウトドア人口が伸びてない現状下でこの魅力ある高島トレイルをどう育てるかに切り込んでくださいました。これからは、若者や子ども達に自然性を回復してもらう事や思索の場となるプログラム作りが大事であり、マーケティングからも京阪神の愛好者に泊まりで来てもらえるアウトドアのメッカを目指すべきと提案を受けました。

 トレイルには、自然にも歴史や年長者にもリスペクトが醸成される学びがあり、個々人の人生と重なることが掛け替えのない物語を生み、善意の支援者も生み続けるのだと感じます。更に
Wild&Intelligence 野生と知性の高次の調和が距離と時間に比例してもたらされるように聴き取りました。今日が高島トレイルの誕生日。感謝と決意の日です。有難うございます。
by hi-kaito | 2007-10-28 23:05
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