朽木の針畑地区に生杉という集落があります。一昨日の夜遅く区長さんから電話が入り、「大変な賑わいやから一度見に来い」と。酔っていらっしゃるのかと一瞬頭をよぎりましたが、誠実な方なので土曜日の午後、訪ねました。
生杉は、かやぶき屋根の家が立ち並び、日本の原風景といえるところです。京都大学の芦生研究林(ブナ林)の入り口としても有名です。朽木の市場まで約40分。二十数軒の集落ですが、最近は35人になったと仰っていました。冬は、2mを越える雪に包まれます。 なんと何と、数百人の若者がキャンプをし集っていらっしゃる。ステージ周辺では、打楽器の演奏に体を委ね、踊ったり跳ねたり。「山水人」(やまうと)と名づけられたお祭り?で、ナチュラルな服装で、個性的なヘアースタイルの方(芸術家?)、化粧っけのない美しい方ばかり。まさに山に、水に、集う人に親愛なる気持ちが感じられます。 コケから滴り落ちる水を大切に汲み、炊事に使い、洗物も川に流さず自然に還す工夫があり、自然な食や製品のフリマなどがあり、勿論合成洗剤などはなく、使い捨てもなさそうでした。 山の中の集落を、効率や経済性から邪魔者にする考え方と、山も水も人も、純粋で素晴らしいところだとする価値観のコントラストを感じます。山深い里に、500人近くの人が集まってきて、地元の人が、ちょっと心配しつつ、暖かく受け入れ、乳母車押しながらちょこっと覗きにきていらっしゃる。 ちょうど、代表の福村さんのお話があり、旅は”他火”、他人(他所)の火にあたる(あたらせてもらう)とも書くんだよと、仏教に造詣深い語りかけが印象に残りました。思い出すと、弥生時代とムラ長という感じなのです。 帰りに「山帰来」に立ち寄り、手打ちそばと栃餅ぜんざいを頂きました。本当に美味しかった。贅沢なことに(ボーカルとギター、ウッドベース、ドラムス:お一人は古屋郵便局で配達の仕事をしているとか)男性3人のライブまた、尺八奏者の演奏も聞けて。 NPO法人朽木針畑山人協会の想いの一端にも触れさせていただきました。まさに私が、針畑の方の火にあたらせていただいた体験になり、「いのち」の繋がりを考えました。 NPO法人朽木針畑山人協会 http://www.ex.biwa.ne.jp/~yamabito/
by hi-kaito
| 2005-09-11 07:27
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